L.AKenta

L.A. Kenta

20190109

2017年に、7千万ドル(約76億6千万円。2018年6月の相場1ドル≒109円で計算)で落札されたと推定されているフェラーリ 250 GTO。自動車史上最も高価なこのクルマは自分には関係ないと思えるかもしれないが、ちょっと待ってほしい。2017年の日本におけるサラリーマンの平均年収はとある調査によると422万円。フェラーリGTOの推定落札価格に対し、1800年分の年収をつぎ込まなければ買えない計算で確かに非現実的だ。しかし1983年、フェラーリ 250 GTOは30万ドル(約6,900万円。当時の為替レート1ドル≒232円で計算)だった。当然、平均年収も低かったので(338万円)、それを考慮しても、年収の20倍強で買えたのだ。今の時代に置き換えれば、約9,000万円ほどとなり、都心の新築マンション購入をあきらめれば不可能な額ではないだろう。その意味で言えば最もGTOがお買い得だったのは1969年のクルーズ・インターナショナル・オークションで、2,500ドル(78.5万円。当時のレート1ドル≒314円で計算)で落札されている。当時の日本の平均年収は72万円だから、今の感覚で言えば450万円も出せば落札できたのだ(250 GTOは解釈の仕方次第で33~39台しか製造されていないから、金を出せば買えるというわけでもないが少なくとも落札に参加はできた)。
250 GTOは1960年代に製造されて以降、1983年に30万ドル(前出)、1985年に65万ドル、1990年に130万ドル、1993年に300万ドル、1998年に600万ドル、2004年に1060万ドル、2010年に2600万ドル、2013年に5200万ドル、と正に倍々ゲームで値上がりを続け、昨年いよいよ7000万ドルで落札された。今や年収1800年分を費やさなければ買えないフェラーリ 250 GTOも、月収13か月分で買える時代があったことを知れば、少しは親しみやすさも増すのではないだろうか。

特集:東京ロールスロイス。

20190612

 

一台一台がビスポーク。

 

すべてのディテールがカスタムメイド。

 

どのファントムも内装は豪華で色鮮やかで、どのゴーストだって個性にあふれた世界に唯一の仕上がりで。

 

ロールスロイス自体がそんな特別なクルマだからこそ、この“異質”な一台に目が奪われる。

 

 

東京を走るこのカリナン。

 

インテリアに選ばれたのは、ベーシックなブラックレザーと、ほんの些細なネイビーのアクセント。

 

ダッシュボードの裏地部分、ドアパネルのアームレスト、そしてシートベルト。

 

最低限の箇所にとどめた、最低限のコントラストに抑えた、黒と紺のツートンカラー。

 

 

まるで全身ブラックのライダースジャケット、その襟の裏側にだけこっそりと同系色レザーを張るかのような。

 

香るか、香らないか。

 

ほんの小さな個性。

 

 

エクステリアも同様。

 

グリル、モール、ホイールをブラックアウトし、黒と紺のツートンに。

 

 

世界最高峰ブランド。

 

世界に一台のビスポーク。

 

だからこそすべてを最小限に。そしてもっとストリートに。

 

そんな、東京ロールスロイス。

 

 

(Text & Photo:Nori Tohyama)

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